定年や引退を迎え、これまでの歩みを振り返るとき。

あなたを、
取材させて
ください。

たどり路(たどりじ)は、取材者と何度か会い、これまでの歩みや選択を一緒に辿る時間です。
その対話から、取材者があなたについて書く人物ノンフィクションを、あなた自身が読み返す一冊に仕立てます。

『遠回りの途中で』の表紙と、地図や資料を掲載した見開きの参考イメージ
装丁の参考イメージ(生成画像)
節目に、自分を読む

役割が変わるとき、
自分の歩みを読み直す。

長く担ってきた仕事や役割に、ひと区切りがつく。これからどんな時間を過ごそうか。肩書や日々の忙しさから離れて、ふと立ち止まることがあるかもしれません。

仕事をしてきた年月には、引き受けたことも、断ったこともある。仕事を離れた暮らしにも、大切にしてきた時間がある。たどり路では、そのとき何を考え、なぜそうしたのかを伺います。特別な経歴がある方に限りません。

取材者は、伺った話を持ち帰って考え、対話を重ねながら、あなたについて一冊を書きます。
自分では当たり前だと思っていた出来事を、取材者はどう受け取り、どんな言葉で書くのか。その文章を、ご自身で読んでいただくための本です。

窓辺の木の机で、開いたノートとペンのそばに休められた手元
対話から、一冊へ

何気ない会話が、文章になる。

食卓に転職の条件を書いた紙を広げ、妻と話す中川さん。本文見本の場面を描いた水彩イメージ。

本文見本|第四章より抜粋(一部省略・人物設定は創作)※転職を迷う夫と妻の会話に、取材者が以前聞いた進学や交際の話を重ねる場面。

食卓に紙を広げた夜のことは、恵美子さんも覚えていた。修一さんは給与、通勤時間、勤務地、家賃、賞与を書き出したという。

「紙いっぱい書いとった。でも結局、本人が行きたいかは分からんかった」

大阪の学校案内が頭に浮かんだ。知らない場所へ動く話になると、修一さんは自分の気持ちより先に、生活の条件を並べる。ところが恵美子さんへ電話した時には、そういう紙はなかった。

恵美子さんは、もう一つ覚えていた。修一さんが「由佳も小さいし、お前も大変だし」と言ったことだ。

「『私らのせいにせんでよ。
行きたいの?』って言ったと思う」

取材から生まれる一冊

あなたの言葉と、
取材者の眼差しから、一冊へ。

何を話すかだけでなく、どこで言葉を探し、どんな出来事を詳しく覚えているのか。取材者は、そうしたところにも耳を傾けます。話は、まとまっていなくても構いません。

仕事の話が、家族との暮らしにつながることもある。昔の写真や当時の資料から、別の話が始まることもある。伺ったことを手がかりに、あなたの歩みに沿って問いを考えていきます。

伺った話や資料をもとに、取材者があなたについて書きます。受け取ったことをご本人と確かめながら、あなたの言葉を引用し、第三者の視点から、あなたという人物を描いていきます。

対話を、手元に残るかたちへ。

ご自身の手元で読み返し、大切な方に手渡せる単行本に仕立てます。

縦書きの本文を掲載した44・45頁の見開き。木の机に置いた単行本の参考イメージ。
組版イメージ 縦書きの本文を、一冊の単行本に。

あなたのために作る表紙。

取材で見つかった場所、物、出来事からモチーフを選び、人の手による貼り絵装画を制作します。個人版では標準に含まれます。

お届けする本のかたち

本のかたち四六判・右綴じ・縦書き一段組ソフトカバーにカバーを付けて仕上げます。カバーを外し、頁をめくり、気になった一節を読み返す。手元に置いて付き合っていく単行本です。
装画個別貼り絵装画を標準に含みます。
写真・資料現在の本人の姿や、章の内容につながる写真・資料を、掲載範囲と権利を確認して編集します。
ページ数68〜100頁程度が目安です。取材内容に応じて、構成とページ数を決めます。
お届け部数5冊をお届け(標準納品)ご自身の手元に置くほか、ご家族や大切な方へ。誰に手渡すかも、ご自身で選べます。必要に応じた追加増刷のご相談も承ります。
料金・費用

費用と制作の進め方

取材から執筆、貼り絵装画、製本まで。
あなたについて書いた一冊を、完成本5冊としてお届けします。

たどり路 個人版

33万円(税込)

制作に含まれること

話を伺い、文章を書く
対面取材、必要な資料の確認、取材者による構成・執筆、完成前の原稿確認を含みます。
一冊の本に仕立てる
写真・資料を編集し、個別の貼り絵装画と装丁を制作。印刷・製本まで行います。
完成本をお届けする
完成本を5冊お届けします。追加増刷もご相談いただけます。

追加費用は、必ず事前にご相談します。

遠方への出張、特殊な調査、追加増刷など、標準範囲を超える対応は、条件と金額をご案内します。ご本人の合意なく追加費用が発生することはありません。

ご相談から、お届けまで

  1. 進め方と担当者を確かめる

    ご希望や気になることをお聞かせください。商品内容、費用、取材担当者をご案内し、ご納得いただいてから日程を決めます。

  2. 話を伺い、取材者が書く

    取材者の問いかけを手がかりに、これまでの出来事をお話しいただきます。対面取材は通常2〜3回、必要に応じて上限4回。伺った話と資料をもとに、取材者が構成を考え、文章を書きます。

  3. 原稿を読み、内容を確かめる

    完成前の原稿を読み、事実と違うところ、残したくない内容、読んで感じたことをお伝えください。取材者が確認し、必要な調整を行います。

  4. 一冊に仕立て、お届けする

    文章と写真・資料、貼り絵装画を整え、印刷・製本した完成本を5冊お届けします。

企画・制作:梟創堂。制作について読む →

よくあるご質問

ご相談の前に、確かめたいこと。

話すこと、原稿の確認、取材の場所について。
気になるところから、お読みください。

話がまとまっていなくても大丈夫ですか?
話をまとめたり、原稿や年表を用意したりする必要はありません。取材者が問いかけ、必要に応じて写真や当時の資料も手掛かりにします。特別な功績がなくても、暮らしや選択からお話しいただけます。
昔の出来事や日付を、正確に覚えていなくても大丈夫ですか?
「子供が小学生の頃」など、大まかな時期からお話しいただけます。資料で確認できることと、ご本人の記憶を区別しながら文章にします。
話したくないことや、本に載せたくないことはどうなりますか?
話したくないことは、話さなくて構いません。対話の中でお話しになったことでも、本に残したくない内容は執筆対象から除外します。完成前の原稿でも、掲載範囲をご確認いただけます。
取材内容や原稿が、家族や会社に共有されることはありますか?
ご本人の事前の承諾なく、取材内容や原稿を家族や会社などに開示することはありません。ご家族や会社が費用を負担される場合も同じです。
原稿を読んで、修正をお願いできますか?
はい。事実誤認、載せたくない内容、意図と明らかに異なる表現を確認し、必要な調整を行います。読んで感じたこともお聞かせください。修正範囲は契約前にご案内します。実際になかった出来事を加えたり、美化したりすることはありません。
取材の場所・回数・対応地域を教えてください。

対面取材は通常2〜3回、必要に応じて上限4回を目安に行います。完成前の原稿確認・対話は別工程です。

喫茶店、ホテルラウンジ、貸会議室など、双方が安心して話せる場所を相談して決めます。周囲との距離や音環境にも配慮します。自宅でしか確認できない資料などがある場合は、安全面を確認したうえで訪問を検討します。

東三河を拠点に、名古屋・浜松まで対面取材に対応しています。その他の地域への出張は、条件と費用を含めて個別にご相談いただけます。

体調や都合で、延期・中断できますか?
体調やご都合に応じて、取材中の休憩・中断や、日程の延期、一定期間の休止をご相談いただけます。納期、支払い、解約・返金の条件は契約前にご案内します。
家族から制作を贈ることはできますか?
はい。定年退職や節目の記念として、ご家族からご依頼いただくことも可能です。ご本人が取材を受けたいという意思を大切にし、事前に説明の場を設け、ご納得いただいてから進めます。

あなたの歩みが、どんな一冊になるのか。まずは、気になることから。

ご自身の場合でも作れるか、取材や制作はどう進むか。
まだ具体的に決まっていなくても、ご相談いただけます。

本づくりについて相談する(別タブで相談フォームを開きます)

フォームの送信は、お申込みではありません。
ご相談内容を確認後、梟創堂よりご連絡します。

本の誌面見本

退職後の朝を描いた『襟のある服』より、6・7頁をご紹介します。

文章を読みやすい文字で読む

襟のある服

最初に中川修一さんの家を訪ねたのは、六月の平日の午前十時だった。玄関を開けた修一さんは、薄い襟付きのシャツを着ていた。退職して三か月。今も朝六時前後には自然に目が覚めるという。

「目覚ましはもう要らないんですけどね。身体の方がまだ辞めてないみたいで」

顔を洗い、新聞を取り、湯を沸かす。三月までは、そのあと七時十五分に家を出た。

「最初の一週間は、忘れ物しとるみたいでしたよ」
「何を忘れている感じですか」
修一さんは笑った。
「会社でしょうね。会社そのものじゃなくて、行くっていう用事を」

妻の恵美子さんは今も週に何日か仕事に出る。家にいる日の修一さんには、「朝から着替えんでもいいでしょう」とよく言うそうだ。それでも修一さんは、朝食を終えると部屋着から襟のある服へ替える。

「一日そのままだと、なんか駄目になった感じがするんですよ」

何が駄目になるのかと聞くと、「それは分からんですけど」と言った。

机には古いノギスと、新しい大学ノートがあった。ノートにはホームセンターで買う板の寸法、郵便局へ行く日、昔の同僚の電話番号が同じ調子で書かれている。

「何のノートなんですか」
「まだ決めてないです。とりあえず一冊買っただけ」

制作見本6頁「襟のある服」。退職後も朝の習慣が残る中川修一さんを取材者が描く文章。 制作見本7頁。会社へ行く用事や、部屋着から襟のある服へ着替える暮らしについて、対話が続く。

本文見本の人物設定は創作です。

装画サンプル

装画の参考サンプルです。

装画サンプル『遠回りの途中で』。川辺に自転車とともに立つ人物を描いた表紙。
遠回りの途中で中川修一さんを訪ねて
装画サンプル『入口はいくつも』。バス停に立つ制服姿の人物を描いた表紙。
入口はいくつも杉浦真紀さんを訪ねて

装画サンプルの人物設定は創作です。